長崎県政へのお願いは、実名より、こっそり匿名が...いい
03
(月)
10月
【 エッセイ 】
長崎県知事殿
前略
日ごろ、「人の痛み、思いを敏感に捉える...県政」と言っておられる知事殿、先般差し上げた私の手紙の確認事項についての回答をいただきたい。
確認事項①
長崎県行政当局は、協議、検証もすることなく、匿名の投書を「独自の判断」で信憑性ありとして、監査に入られた。そして、それが、事実無根の投書であってもそれを問題とはしない、と確認していいか。
確認事項②
当院では、過去、実名で正規の手続きのもと、県行政当局に異議を申し立ててきていた。その回答は、金子県政当時、多くの時間を要し、決して十全の回答であるとは言えないものの、一応の決着は付けられた。
にもかかわらず、この半年余りの間、長崎県福祉保健部医療政策課より要請の「パブリックコメント」に対する当方の意見提出。そしてまた、長崎県福祉保健部障害福祉課より「障害者差別にあたると思われる事例募集」についても、障害福祉課の指定基準に従って事例投稿を行った。だが何れも、受理、ないしは不受理の回答すらいただいていない。
しかし、今回のメール、それも書き出しが「こんにちは、匿名でお願いします。...お助け下さい」との文面、明らかに行政に提出する文書としては、礼を欠いている、と言っていいだろう。黒く塗りつぶされて私に公開されているが、その予測される字数から、そこに信憑性を判断できる内容が書かれているとは思えない。
県当局は、そのような匿名のメールに対しての動きは機敏であった。
一方で、県民の実名、かつ、手続きを踏み、礼を尽くした文書は無視しているのが、常道である。
このような事例の経緯について、知事の支援者でもあり、私と同様に医師、さらには前国会議員の富岡勉氏に、事前に当院の幹部職員が今回の経緯を説明した上で、9月22日16時に面談したところ、私のこれまでの知事に対する手紙の文面に失礼があったとのことである。この富岡勉氏も、ことの流れの中での礼節たるものが読めない方のようである。
つまり、県は実名の手続きを踏んだ文書の堤出より、県当局に些か失礼な手段であっても匿名の文書を重視されることのようだ。
そこで、当方も投書したい。
「こんにちは、匿名でお願いします。中村法道知事は、最近中国との関係を重視しておられるが、それは中国に親しくしている女性がいます。公費でその女性と遊興三昧です。お助け下さい」
さて、この匿名の投書を①無視する。②どなたか県の職員の方が「独自の判断で」、知事にも直接面談、公費使用の領収書などを調査する。③県の関係機関が協議、検討した上で、この投書の受理、不受理を決定する。
①、②、③の何れなのか回答いただきたい。
ここで、これは西脇が出しているのが明らかである。匿名でない、とおっしゃるだろう。
しかし、当方の投書メールも、監査に入った長崎市地域保健課医事統計係長奥野氏が内容を明かすと投書者が特定できる、とのことであった。さらに、あの部分公開の内容からして、メールを出した人物は、これまでも県福祉保健部の幹部職員としばしばメールの交換が行われていたことが、容易に推測できる。
以上、繰り返しになるが、先の①、②、③の何れなのか回答いただきたい。
平成23年10月4日
草々
西脇病院
理事長 西脇 健三郎